インタビュー

教師インタビュー

【教師インタビュー】生徒を教えるにあたっての心構え

「生徒を教えるにあたっての心構え」についてお伺いします。

佐藤先生

私は主に今小学生中学生を担当しておりますけども、小学生は特にいろんな場面で褒めてあげるっていうことを心構えとして持っています。あとは達成感を大切にして、常に達成感を味わわせてあげられるよう意識していて。達成感から次のステップ、次のステップへと進めるような体制をとっています。

また、わからないとすぐに聞いてきてしまう生徒もいますが、できるだけ最後まで自分の力で問題を解いていけるよう、ヒントを出しながら進めています。ヒントを元に自分の力で解いていくことが達成感にも繋がると思っています。そこでまた褒めてあげるという循環ですね。

 

阿部先生

なるほど、私も生徒たちは自分で解決できない問題や悩みがあるから、ここにきているのだと思っていて、それを取り除ければ人は自分自身で成長していけるものだと思っています。だから、できない問題があった時にもそれを我々が解決してあげては何の役にも立ちません。解けない問題があるなら、なんで解けないのか、邪魔しているものは何なのか探して取り除いて自分の力で解けるようにする。そこにこそ意味があるし大切なんじゃないかなと思っていますね。

それから生徒が思うように動いてくれない時、「普通はこうする」とか「他ではこうしている」などに当てはめて考え、指導してしまいがちなのですが、私はまず、事前にそうしたときにどうするのか打ち合わせがあったのか確認するようにしています。それが無いならば、よほどの事でない限り一回目で叱ることは無く次回へ活かす糧として「次はこんな理由でこうしてほしい」「次こういう事があったらこうしよう」などという打ち合わせをすることにしています。

そうしておけば子供たちも変に同じことを繰り返したりしないというのが信念にあります。人は成長する生き物なので、勉強だけでなく一つ一つの出来事に対しても向き合って、何が問題だったのか等話し合って一緒に解決していくこと、押し付けた指導はしないように心掛けています。

 

南先生

私も塾長の話に合った「人は成長する生き物だ」という考えに共感していて個人的にも生徒の能力を信じて成長できるものと思って取り組んでいます。ですので、その生徒の能力を活かすように指導していくことが教師の仕事じゃないかなと思っています。しかし、表裏一体、生徒の能力の不足している部分もあるはずなのでそれはどこなのか、できないところはどこなのかを常に把握しておく必要があると思っています。そうでないと結局生徒に無理な事を押し付けて終わるのではないかなと思っています。

私の心構えというのは先ほども出したように「表裏一体で正反対のことを同時に実現するのが大事」だということです。それ以外にも表裏一体に心掛けている部分だと、とても生徒の事を褒めます。「褒めるべき」だと思っていますが、逆に「褒めてはいけない場面も見極めるべき」だと思っていますし、「教えるとは何か」について一番思っていることは先ほども出たように答えまでは「教えない事」だと思っていますね。

あと個人的には「生徒の心を探る事」に力を入れていますがここも「探られたくない部分まで探らない」様に心掛けています。こんな風に表裏一体をテーマにバランスをとることを私は心掛けています。

 

阿部先生

どこまで生徒に介入していいかって非常に悩むところですよね。

 

南先生

そうですね。非常に難しいですし、経験が大事ですよね。

 

阿部先生

生徒と接する上で我々は、ただの勉強ができるお兄ちゃんお姉ちゃんじゃないというところですよね。やはり専門家であって、専門的な知識や考え方を持って生徒の指導にあたる。当然たまには人間ですから、生徒と一緒に心から喜んだり、心から怒りをぶつけるのもいいんじゃないかなと思いますね。そういうのが無かったら面白くもなんともないのかなって思いますが、やはり生徒と接する時に感情的に動いてはいけないですよね……基本的には(笑)

 

南先生

それは結構意識していますね。一年に1,2回は生徒を怒鳴ることがありますが、絶対に心に言い聞かせているのはもう一人の自分を持つことです。もう一人の自分が必ず冷静に見て、冷静に見た上で判断し、表向き起こっているように見せている形で怒りますね。

 

佐藤先生

私もそうだね。若い時は怒りっぽかったかもしれないけれども、それもある程度生徒に対してのパフォーマンス的な要素はあったよね。ホントに怒ったことは今考えると無いかもしれないね。やはり、真剣に怒られて初めて信頼関係を構築する生徒もいたから、単純に褒めるだけでもダメかな。悪いことしたらきちっと怒るとかしなければ、理解できない部分もあるよね。

 

南先生

中には怒ってほしい生徒っていますよね。

 

阿部先生

最近読んだ本のなかにも、生徒は怒られたがっているっていうのがありましたね!

 

佐藤先生

それは確かにいるね。何らかの形で親や生徒に構ってもらいたい、無視されるのを一番嫌う子達がね。
ただ最近の子達はみんないい子たちで、昔のような悪ガキはいなくなって逆に少し寂しい。というのも無きにしも非ず、だね。

 

南先生

それはありますね。

 

阿部先生

叱るっていうのは生徒がやってはいけない事をするから叱るわけなのですが。その「やってはいけない事をやってしまった理由」にも二つ種類あると思っていて、悪意を持ってやっているのか、無知が故にしてしまったのか。前者はしっかりと叱らなければならないけれど、後者の無知からくるものはどう対処するのかがいつも悩むところですね。先ほども言ったように最近はいい子たちばっかりになってきてそういったシチュエーションが減ってきているので叱ることもあまりないのですが。

 

南先生

確かに最近少ないですよねー。ただやっぱり思うのは我々の用意で叱らずに済ませられるっていう場面も結構あるなと感じます。

 

阿部先生

確かに先ほどからつい感情的になってしまうような場面ってどんなだろう。というのを考えているのですが、やはり南先生の言うようにこちらの準備が出来ていない時ですね。こちらの準備がしっかり出来上がっていれば、その場面すらもキレイな指導の場面にすることが出来て、取り立てて声を荒げたりすることもないのだろうなと思いますね。怒っているように見せるではなく、大きな声を出すしか選択肢が無かったとしたらそれは教師としての未熟な面なのかなって少し感じたりもしますね。

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